辞令の書式について
■組織人は辞令で動く
筆者の前の会社では、合理化、またペーパーレスの一環であるという名目により、発令は従来どおり行うが、辞令の交付は廃止されていました。
全くつまらない改革であったと今でも思います。
異動等の対象者数千人ほどの辞令の印刷にどれほど経費がかかるというのでしょうか。
それよりも、トップから各部局長へ、またそれぞれのセクションで行われていた「辞令交付」というセレモニーが消えてしまった、何のイニシエーションも無い大組織のグロテスクさが残ってしまったと思います。
余談はこれくらいにして、その辞令ですが、普通、どこの会社でも、従業員に昇給・昇進・出向・転籍・転勤・配属異動等を命じる場合には辞令を交付します。
この「交付」に意味があるのです。(おっと、まだこだわっています。)
辞令は、交付することが法律で義務づけられている書類ではありませんが、会社としての意向を伝える際に、命令文書として書面で交付するものです。
つまり、会社が社員や関係者に行なう強制力のある命令書とも言うべきものです。
ある意味で会社の立場を明確にするするためのシステムでもありますから、多少厳しくも威厳のある文書が求められます。
その辞令の書式として好ましいのは、的確にして簡素なものということに尽きるでしょう。
なぜなら、辞令は連絡文書ではなく命令文書ですから、誰に、いつから、何を命じるのかを、正確に、外に解釈のしようが無いように伝える必要があるからです。
■具体的な書式
辞令の種類には、社員採用辞令、退職辞令、配置転換辞令、支店・出張所などへの転勤辞令、配属決定辞令、出張辞令、系列会社(転職)辞令、転籍辞令、昇格・昇給の辞令などがあります。
基本的な書式としては、辞令という見出しのあとに、○○○殿という宛名を明記します。
本文は、いつからどのような事を命じているのかを明記したら、最後に代表取締役(社長)の名を添えます。
会社としての命令文書ですから、代表取締役(社長)の名で発するのです。
また、日本の根回し社会のことですから、いきなり辞令を交付することはなく、辞令に先立って受令者に対して近いうちに辞令が交付される旨が、内示などの形で知らされることになります。
ちなみに、就業規則違反や職務上のミスが原因で、辞令を発する場合でも、辞令そのものにはその理由等は記載されず、通常、辞令を出す理由等は、辞令とは別の文書で通知されます。
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